好々亭を出たら、好好洞をふたたび抜けて線路脇に戻ります。そして左折して、北鎌倉駅の長いプラットホームが終わるまで歩くと、左手前方に円覚寺の入口が見えます。
JR北鎌倉駅からの行き方は、説明のしようがないほど簡単です。下りホーム側の改札を出たらすぐです。
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“小津詣で”という言葉があるくらい、映画人あるいは映画ファンの間では小津のお墓は有名です。
境内に入るには拝観料200円が必要です。円覚寺は、鎌倉五山第二位の由緒あるお寺で、夏目漱石が座禅を組んだ帰源院などの塔頭がいくつもあります。時間が許せば、いろいろ散策したいところです。
ここでは、寄り道せずお墓へ向かうことにします。階段をあがり山門をくぐると仏殿の前に出ます。仏殿の右に向かうと、脇道に国宝の洪鐘(おおかね)の案内立札があります。この矢印にしたがって行くと、墓地への入口にたどりつきます。右脇には墓地の地図があり、小津のお墓の位置が確認できます。
墓地は三段になっていて、その最上段の一角に小津のお墓はあります。小津独特のローポジションのキャメラを思わせるような低い墓石に、“無”の一字が刻まれています。合掌。
ちなみに、同じ区画内に木下恵介監督のお墓もあります。また、円覚寺の塔頭のひとつ松嶺院の墓地には田中絹代や佐田啓二のお墓があります。残念ながら松嶺院は普段非公開なので公開日を狙って行きましょう。
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