扇ヶ谷踏切からは、そのまま東に歩きます。途中左手に旧川喜多邸があります。小町通りに突き当たったら左折し、ほどなく鎌倉街道に出ますから、ここで右折100mほどで八幡様の三の鳥居です。
JR鎌倉駅の東口から歩くには、大きく分けて2通りの経路があります。ひとつはロータリー左手に見える鳥居をくぐり、小町通りを北上する道、もうひとつはロータリー正面の道を若宮大路に出て、左折し北上する道です。
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鶴岡八幡宮が出てくるのは『晩春』です。笠智衆と杉村春子の兄妹が、原節子の縁談について話しながら、舞殿から本宮に向かいます。お見合いから一週間たっても原節子から返事のもらえない杉村春子はとても心配そうなのですが、舞殿の横まで来てふとがま口を拾います。「運がいいわよ」と、ころっと気分を変えて大喜び。胸元に入れてしまいます。笠智衆が「(警察に)届けないのか」と正すと「そりゃ届けるけどさ」と言いながら、お巡りさんが通りかかると慌てて本宮への階段へ走っていきます。このシークェンスは松竹伝統のギャグの三段返しの一部で、技巧派の杉村春子によって大変面白いシーンになっています。
このギャグが完結するのは、夜、原節子が帰宅して、杉村春子が彼女からOKの返事をもらい、帰っていく場面です。はたして杉村春子はあのがま口を警察に届けるでしょうか? これは謎のひとつに数えてもいいのですが、絶対に届けない、と僕は思いますね。
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