扇ヶ谷ガードから寿福寺までは500m。線路沿いの道、今小路を南下します。途中、英勝寺というお寺もあります。
JR鎌倉駅からは、裏駅(江ノ電鎌倉駅のある側)に出て、ロータリー正面の道を進むとすぐにスーパー紀ノ国屋のところに出ます。ここで右折するとその道が今小路です。あとはこれをひたすら進みます。八坂神社の先、左手です。
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『晩春』のファーストシーンが円覚寺でのお茶会であることは、好々亭のところでも紹介しました。その庭の風景が撮られたのが実際には好々亭だったように、お寺を示す屋根も円覚寺のものではなく、ここ、寿福寺のものが使われました。
寿福寺は鎌倉五山第三位。ということは、かつては相当大きなお寺だったのだと思われますが、現在はかなりこじんまりして見えます。今小路から総門をくぐって参道に入ると、約50m先に山門と、見覚えのある屋根が見えます。この平坦なアプローチはきわめて魅力的で、思わず足を速めてしまいます。
が、残念ながらこのお寺は普段非公開です。さいわい、山門は入ることはできないのですが開かれていて、本堂の全体像は拝むことができます。例の屋根の独特なデザインはどちらかというと女性的で美しく、小津がわざわざここを選んだことを納得してしまいます。
僕は一度だけ幸運にも公開日に入ることができました。こじんまりした庭の様子にも心和みます。ここには『宗方姉妹』の原作者・大佛次郎のお墓があるそうです。
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