浄妙寺からは、一旦JR鎌倉駅までバスで引き返します。鎌倉駅から江ノ電に乗って長谷駅下車。改札を出たらみんなが行く右方向(大仏方面)ではなく、左に行きます。踏切を渡りまっすぐ歩いて、突き当たりを左へ。ほどなく国道134号線に出ます。そのまま海岸に降りましょう。ここが由比ヶ浜です。
由比ヶ浜駅から行ってもいいですが、長谷駅の方が近いのです。
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由比ヶ浜は、『晩春』と『麦秋』に出てきます。『晩春』で出てくるのは、エンディングの夜の無人シーンで、ただ打ち寄せる波が写るのみ。そこが由比ヶ浜である根拠はありません。しかし、鎌倉の海にはちがいないです。
『麦秋』は、犬が波打ち際を歩くシーンで始まります。これは、背後に見える小坪あたりの様子から、間違いなく由比ヶ浜と判断できます。小津はよく犬を登場させますが、俳優には厳しかったといわれる監督が、動物にも演技指導したのかどうか興味あるところです。
『麦秋』では、エンディング近く、原節子と三宅邦子が海岸にやってくるシーンがあります。これも想定は由比ヶ浜あたりだと思われますが、実際の撮影は茅ヶ崎で行われたということです。少なくとも、現在の由比ヶ浜にはあのような砂丘はありません。
目を凝らすと、沖に烏帽子岩が見えます。茅ヶ崎に間違いありません。
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